PanelPC

Geno で販売されているジャンクのノート用マザーボードを使用して、壁掛けパソコンを製作してみました。


マシン スペック

CPU : Intel PentiumIII 500MHz
MEM : 192M (64+128)
HD : 10G
グラフィック : オンボード Rage Mobilty VRAM 4M
サウンド : オンボード YMF744
インターフェース : USBx1、シリアルx1、パラレルx1、PS/2(マウス・キーボード共有タイプ)

ハイスペックとは言えませんが、まあ、サブマシンとしてなら十分すぎる性能です。
私は、ノートの静音性と低消費電力を利用して、サーバマシンとしての利用を考えています。
壁掛けなら邪魔になりませんから。


材料(PC、ケース)

・マザーボード

今回使用したマザーボードは、Genoで販売されている、ノートPCのジャンクマザーボードを使用しました。
購入時(2001/02)の価格は、1180円でした。
PentiumIII 500MHz、メモリ(64M)、Rage Mobility、YMF724がオンボードで搭載されています。

・ハードディスク

今回は、10Gの3.5インチハードディスクドライブを使用しました。
HDの電源は、+5Vをマザーから取得し、+12は見つからなかったので、レギュレータで作っています。
2.5インチを使用すれば、レギュレータは必要ありませんし、もう少し小型にできます。

・増設メモリ

マザーにオンボードで、すでに64Mのメモリが搭載されていますが、私はOSにWindows2000を利用しているので、64Mではちょっと足りません。
ノート用の128M PC100 SO-DIMMを増設しました。
Windows95/98なら、増設しなくても十分使い物になるでしょう。

・YMF744搭載のサウンドカード

サウンド機能を有効にする場合に必要です。
私は、AOpenのAW744 Deluxeと言うカードを使用しました。
購入価格は3000円程度です。

・ACアダプタ

マザーボードがノートPCなので、ACアダプタが必要です。
私は手元にあった、DC18V-2.5AのDELLのACアダプタを使用しました。
マザーの本来の規格は、DC16V-2.5A、コネクタは中がプラスで外がマイナスです。
現品.comで、富士通のノート用ACアダプタを購入すれば、間違いないでしょう。

・CPUクーラー

チップセット用の小型の放熱板一体型ファンを使用しました。
近くのベスト電器のパーツコーナーで980で購入しました。

・IDEケーブル

普通のIDEケーブルを使用しました。
IDEの配線をはんだ付けする関係上、U-ATA33以上の速度は出せませんので、U-ATA66/100/133対応のケーブルを使っても意味ありません。

・アクリル版

ケースを作る為に必要です。
ホームセンターで購入できますが、結構高い・・・

・金具

ケースを作る為に使用しました。
多分、棚を作る為の物です。

・ビス、ナット、スペーサー

ケースの金具取り付けに2mmのビスとナットを使用しています。
また、マザーなどを固定する為に、3mmのビスと、スペーサーを使ってます。

材料(電子部品)

・IDEコネクタ

ちゃんとしたIDEコネクタを使ってもいいのですが、私は手元にあったピンヘッダのピンを1ピン抜いて利用しました。
ピンヘッダは、秋月電子通商で購入可能です。「C-00080、ピンヘッダ(オス)→ 40P(2×20)」

・フラットケーブル

IDEの配線に使用します。
フラットケーブルを使用したほうがかなり配線が楽になりますので、用意しましょう。
要らなくなったIDEケーブルやフロッピーケーブルなどで十分です。

・HD電源ケーブル

HDの電源ケーブルです。
延長ケーブルなどを買ってきて、切断して使います。

・配線材

配線に使います。

・ユニバーサル基盤

IDEコネクタの配線、電源の配線に使います。
秋月電子通商で購入可能です。

・LM350(電源IC)

+12Vを作る為に使います。
秋月電子通商で購入可能です。

・2SJ174(パワーMOSFET)

+12Vを+5に連動してON、OFFする為に使います。
2SJ174は多分入手できませんので、その他のFETで代用してください。
5A以上流せる物なら、大抵の物は使えます。
現品.comの「PチャネルパワーMOSFET MTP6P20E」が使えそうです。
秋月電子通商の「かわらばん」には2SJ410が載っているのですが、ネット通販には無いようです。
PチャンネルのパワーMOSFETが欲しいと問い合わせれば、購入可能かもしれません。
まあ、代わりにリレーを使えば簡単なのですが。

・2SC1815(小信号用トランジスタ)

FETのドライブに使います。
現品.comで購入できますし、電子部品屋なら、どこでも取り扱ってると思います。
代用品でもかまいません。

・発光ダイオード

電源ランプに使います。

・抵抗(10KΩ×2、680Ω×1、1KΩ×1、120Ω×1)

電源回路に使います。

・放熱板(大)

レギュレータに大き目の放熱板が必要です。
私は、家の帰り道にある粗大ゴミ置き場のテレビからはがして使いました。
アルミ板などで代用可能です。

・放熱板(小)

FETに放熱板が必要です。
アルミ板の切れ端などで十分です。


製作(IDEコネクタの配線)

今回の製作で一番大変なのが、このIDEの配線です。
マザー上のコネクタが、1/40インチ(約0.6mm)間隔のため、普通の人間にはとても配線できません。
そこで、ちょっと工夫して間隔を2倍にし、配線しました。

1.邪魔なコネクタをはがす

下の写真のように、配線に邪魔となるコネクタをはがします。
私は、ペンチで無理やりはがしました。

2.1段目のはんだ付け

コネクタのピンを、1つ飛ばしで手前に倒します。
これで、ピンの間隔を2倍にできますので、何とか配線できます。

3.1段目固定

1段目のはんだ付けが終わったら、外れないように、接着剤で固定しましょう。
このとき、はんだ付けしていない、残りのピンに接着剤がつかないように注意してください。
接着剤の上には、残りのピンのはんだ付けのため、紙を敷いて置きます。

4.2段目のはんだ付け

1段目と同じように、残りのピンを倒し、はんだ付けします。

5.固定

すべてのはんだ付けが終わったら、外れないように、接着剤で固めます。

6.コネクタ接続

接着剤が固まったら、基盤とコネクタをはんだ付けします。
マザーのコネクタは50ピンありますが、左から40ピンがそのままIDEになっています。
残りの10ピンには、電源が出ています。

IDEコネクタのピン番号は次の通りです。

配線は、上下の段でピンが交互に繋がっていることを注意して行ってください。
また、20番ピンがIDEコネクタにありませんが、マザーからは出ていますので(繋がなくて良い)、ピン番号を間違えないように注意してください。
(下の写真は、すでにFETも取り付けてます。)


製作(電源の配線)

3.5インチHDは、+12を必要としますので、ACアダプタから直接+12を作る電源装置が必要です。
また、マザーのON/OFFに合わせて、+12もON/OFFする必要があります。
今回使用した電源回路は以下のようになってます。
FETは、リレーを使いたくなかった為に使ってますが、FETの代わりにリレーを接続して、+12のON/OFFをやってもかまいません。

ACアダプタ入力は、マザーの電源コネクタのすぐ近くにあるヒューズから取れます。
+5とGNDは、IDEの残りの線から取ることができます。
GNDは、テスターで電源コネクタのGNDと導通テストをすれば、見つけられます。
+5は、マザーの電源を入れて、+5Vが出てる線を探してください。
LM350、2SJ174には放熱板が必要です。

冷却ファンの電源も+12から取ってます。
電源ランプは好きなところにつけてください。


製作(サウンド増設)

はじめは、サウンドがなぜ鳴らないのか分からなかったのですが、やさしい人に原因を教えてもらいました。
デジカメが故障中なので、今回は写真がありません。

このマザーボードには、サウンドアクセラレータとしてヤマハのYMF744が搭載されていますが、
ノイズ対策のためか、どうやらAC97コーデックが別ボードとして搭載されているようです。
AC97コーデックとは、PCサウンド用に規格化されたオーディオデータのコーデックで、A/D、D/Aコンバータの一種と考えて差し支えありません。
YMF744には、アナログ出力がありませんので、このAC97コーデックを繋がないと、音声を取り出すことは出来ません。

AC97コーデックは1チップ化されたものが出回っておりますが、
大抵はパッケージがQFPで、外付けのコンデンサや抵抗なども多数あり、自作で利用するには、少し厳しいです。
そこで、市販のYMF744を搭載してるサウンドカードからYMF744を取り外し、利用することにしました。
幸い、AC97規格はシリアル通信のため、6ピン接続するだけで、利用することが出来ます。

1.サウンドカードの加工(YMF744周り)

まず、サウンドカードを改造します。
マザーボードにYMF744が載っていますので、サウンドカード側の物ははがしてしまいます。
カッターで基盤を傷つけないように全ての足を切断し、基盤に残った足を半田ごてで外せば楽に外せます。

2.サウンドカードの加工(OP-AMP周り)

この改造は、AW744に対してです。他のサウンドカードを利用した場合は、自分で研究してください。
AW744には、出力用にOP-AMPが搭載されていますが、回路を見ると、+12と-12の2電源で動作するようになっているようです。
製作中のPCには、負電源がありませんので、単電源で動作するように改造する必要があります。

まず、出力用OP-AMPであるMC4588を二つともYMF744と同じように外してしまいます。
次に、1ピンと2ピン、6ピンと7ピンをショートさせ、入力と出力を直結します。
(AW744では、+INがGNDに接続され、-INが入力として利用されている)

3.接続

マザーボードとサウンドカードを接続します。
マザーボード上のYMF744の足から、サウンドカード上のYMF744を剥がしたパターンまで、ラッピングワイヤなどで接続してください。
できる限り細い線を使用したほうが楽です。
接続するのは、下の図の色が塗ってある6ピンです。

高速なシリアルデータが流れますので、配線はできる限り短くするか、シールド線を利用するなど工夫してください。
私は、信号線をGNDで巻いて、ツイストペアもどきにしました。

最後に、電源を接続して完成です。
電源はPCIコネクタに配線するのが簡単です。
AW744では、+12も必要ですので注意してください。


ケースの加工

ケースの加工は、特に問題となることは無いと思います。
私のケースは、上下のアクリル版の接続に、棚用の金具を二つ組み合わせて使っています。


OSのインストール

今回利用したマザーボードは、ノート用のためIDEバスに一つしか機器が繋がりません。
したがって、CDとHDDを同時に繋ぐことができず、また、FDDもありませんので、単体でOSをインストールできません。
そのため、まず、他のPCにHDを接続し、パーテーションを二つ作って、一つにDOSをインストール、もう一つにOSインストールディスクをコピーします。

HDの準備

DOSのインストールは、Win9x系のOSのコマンドプロンプトで
sys d:
(d:はインストールするドライブ名)
で、可能です。
後、DOSをインストールしたパーテーションをアクティブにしないと、起動しない場合があります。
FDISKやパーテーションマジックでアクティブにしてください。

インストール

HDを接続し、DOSを起動します。
Windows2000をインストールする場合は、
d:
cd i386
winntus
で、インストーラが起動します。
出来る人は、スマートドライブを組んでおくと、格段にインストールが早くなります。
全くDOSの知識の無い人は、DOSの本くらいは用意したほうがいいかもしれません。


最後に

無事、動作させることが出来たでしょうか?
皆様の成功を祈っています。


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Last update : Monday, 28-Mar-2005 00:41:23 JST
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